また、知覚過敏の原因である露出した歯の根元は、虫歯になりやすいです。知覚過敏の症状が見られたら、早めに歯科医院を受診しましょう。
2018年7月3日 (火)
みなさん、こんにちは。
歯科衛生士の佐々木です♪
早いもので7月に入りましたね!
夏になると冷たい物を食べる頻度が多くなりますね。今回はそんな機会に症状として出やすい「知覚過敏」についてお話したいと思います。
知覚過敏は冷たいものを食べた時にしみたり、痛みが出たりしますが、甘味や酸味も刺激になります。
知覚過敏になると、なぜ痛みを感じるのでしょうか?
歯は、健常な状態であればエナメル質と歯茎に覆われていて、冷たさなどの刺激から守られています。
しかし、歯周病が進行したり、不適切なブラッシングなどが原因で歯茎が下がったりすると、歯の根元の部分の「象牙質」が露出してしまいます。知覚過敏で痛みを感じるのはこの部分です。象牙質には歯髄、すなわち神経につながる象牙細管と呼ばれる無数の穴が開いていて、この穴を通して受けた刺激が神経に伝わり痛みを感じてしまうのです。
知覚過敏を発症すると、次のような悪循環を繰り返してしまうことがあります。
1. 知覚過敏を発症
2. 歯がしみるため歯磨きが十分にできなくなる
3. 歯垢が蓄積する
4. 蓄積した歯垢に潜む細菌が出す酸によって、露出した象牙細管がさらに広がって刺激を感じやすくなり、痛みがますます強くなる
5. 2~4の繰り返しで、さらに歯垢が蓄積し、むし歯や歯周病の発症や悪化を招く
対策として、歯科医院での薬物塗布や、知覚過敏用の歯磨き粉の利用があります。
「硝酸カリウム」や「乳酸アルミニウム」などの薬用成分が入った歯磨き粉が知覚過敏の症状に効果的です。
硝酸カリウム
露出した象牙質の表面にある象牙細管を通して刺激が神経へ伝達されるのをブロックします。
乳酸アルミニウム
刺激が伝達される通り道となる象牙細管の入り口を封鎖することで、知覚過敏による痛みを防ぎます。
また、知覚過敏の原因である露出した歯の根元は、虫歯になりやすいです。知覚過敏の症状が見られたら、早めに歯科医院を受診しましょう。
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