2024年3月11日 (月)
熊本市東区桜木にある歯医者せき歯科クリニックより事務長です。
啓蟄も過ぎて三寒四温でゆっくりと春の足音が近づいてまいりました。
日曜日には妻と子供と一緒に庭や花壇の花を植え替えたり、部屋の中の鉢植えを一回り大きな鉢に植え替えたり温かい日差しの中、土の中から虫の幼虫が出てきてワイワイ言いながら楽しんでいます。
町の中を車で走っていると、木蓮やこぶしの花が大きく開いていていよいよ桜の花が咲く季節が近づいて来た事がわかりますね。
お庭の木や花は、きちんと手入れをしないと雑草まみれになったり綺麗な花を咲かせてくれなかったりします。
最終的には枯れてしまう事ももちろんあります。
いつもの水やりで様子を見て、定期的にお手入れをして肥料をあげないといけません。
それはお口の中も一緒です。きちんとお手入れをして、定期検診に通う事が長持ちさせる秘訣になります。
そんな中、私にとっては急に悲しいニュースが飛び込んできました。
開業以来ずっと通われていた患者さんが亡くなったのです。
先日、予約の時間に来られなかったので携帯電話にお電話すると奥様が出られて『二日前に亡くなりました。。。』との事でした。つい1週間前にはお電話で話をしたのに。。。
正直言葉になりませんでした。。。
当クリニックの開業当初に来られて、治療をし、その後定期健診や治療でずっと通われずっとお付き合いをしておりました。
北区にケーキ屋さんを開業された時には、差し入れを持って激励に行き、子供達の記念日にはいつも可愛いキャラクターケーキを注文しておりました。
逆に治療に来られる時は『昨日余ったから』とケーキをこちらに差し入れで持って来て頂いたりもしておりました。
『まだ葬儀も何も決まっていない』という奥様の言葉から、インターネットで葬儀の情報が出ていないか何回も調べていると、偶然葬儀場の前を通ったうちのスタッフから連絡があり『○○さんの葬儀の看板が葬儀場に出ています』との事でした。
仕事の時間に重なる為、どうしても葬儀の時間には行けなかったので、朝から出勤前にお線香を上げに行かせて頂きました。
お顔を見させて頂くと自然と涙が溢れてきました。。。
奥様より『実家の近くに歯医者が出来たからそこに行ってみる。と言って通いだした事。行って良かった。と言われていた事。歯医者さんがうちのケーキのお客さんになってくれたんだ。俺は東区から北区に通勤して仕事して、彼は北区から東区に通勤して入れ替わるんだ。と喜んでいた事。』などを聞かせて頂いて、また涙が出ました。。。
片道切符を握りしめフランスへ一人パティシエの修行に行かれた事、お客さんの喜ぶ顔が嬉しくて頑張っていた事などの在りし日の姿を見させて頂き、微力ながらその人生のお手伝いができたのかなと心に刻みました。
私の妻には『なんで歯医者が患者さんの線香あげに行くの?』と言われましたが、そういうクリニックなんです。
別の患者さんですが、ガンで入院したと聞くとお見舞いにも行きましたし、お線香をあげに行くのも2回目です。
入院したり亡くなったのが解る事の方が稀ですが、私がそういう気質なんでしょうね。。。
コロナの自粛が明けてから、何となく『急死』が増えているような感覚が私はしています。
どうか皆さんもお身体をご自愛くださいますようお気を付けください。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
カテゴリー: 事務長